
他では聞けないくすりのはなし
![]()
![]()
以前、アマンタジンがインフルエンザに適応が初めてとおった薬であると書きました。(初のインフルエンザ治療薬「アマンタジン」の項を参照してください)
今回、インフルエンザ治療薬の第二弾が承認されました。商品名が「リレンザ」(一般名:ザナミビル)といい、グラクソ・ウェルカムが輸入するものです。飲み薬ではなく、口から吸入する薬です。効率的に作用し、全身に及ぼす影響が少なく、副作用の発現が軽減されると考えられます。
提出されたデータからは有効性が認められなかったものの、新しいインフルエンザの治療剤がどうしても必要であるとのことで、今回承認されました。
ただし、通常6年後に行う承認の見直しを3年後に早めて行うという条件がついています。その時点で有効性が認められなければ、承認を取り消される可能性があります。
海外ではーストラリアおよびニュージーランドで発売されており、また米国、欧州連合(EU)の全加盟国15カ国とスイスではすでに承認されている薬です。
なぜ、日本国内のデータでは有効であるということが言えなかったかということについて、厚生省では、「スウェーデンで実施された試験では、吸入器の使い方を事前に十分練習した上で、使用時にはきちんと吸入できているかどうかを、リサーチナースが被験者の自宅まで行って確認している。日本ではそこまできめこまかい試験が実施されなかったことが要因ではないか」と推測しているようです。
(1999/12/24;2000/01/08更新)
(追加)
上記のように、医薬品として承認(しかもシーズンに間に合わせようということで優先的に承認)はされたものの、実は、保険適応がない(つまり薬価がついていない)ということを最近知りました。とっても遅い情報ですみませんが情報を追加して掲載します。
イギリスではリレンザの処方をNHS(National Health Service)では認めないという決定がされています。医療経済の面からたった1日や2日のインフルエンザ罹患期間の短縮では利益(Cost Benefit)が少ないという判断です。
日本では、日本医師会、日本薬剤師会が反対したことにより、薬価収載がされないでいるとか。現時点では、医薬品として承認はされているものの、保険がきかないということで、自費で購入することになるのですが、製薬会社としては患者の負担が増えるので、承認が認められてから現在まで出荷を見送る措置をとっているということです。つまり流通していない幻の薬ということになります。
(2000/07/29追加)
(さらに追加)
ついに12月8日、日本国内において吸入型の抗インフルエンザウイウルス剤「リレンザ」が発売されたそうです。現時点で薬価収載になっていませんが、医療機関からの要望が強いと判断し、薬価収載までの期間限定での発売となったようです。希望小売価格については英国での販売価格(25ポンド=3800円相当)が示されているようです。
(2000/12/08追加)
(もうちょっと・・・)
ようやくのことで2月2日から「リレンザ」が薬価基準収載品(つまり薬価がついたということです)となり、保険適用が可能になるそうです。また同じインフルエンザの薬「タミフルカプセル75」(一般名:リン酸オセルタミビル)も同じ日から保険適用となります。「リレンザ」は1日2回、5日分の1処方当たりで3963円となるとのことです。ぎりぎりインフルエンザの流行に間に合ったかなという感じですね。なお、「リレンザ」が吸入薬であるのに対し、「タミフル」は経口剤(飲み薬)だそうです。
ところで、今年のインフルエンザってそれほど猛威をふるっていないような印象がありますが、どんなものなんでしょうか?タイミングが悪いような気が・・・。
(2001/01/24追加)
![]()
制作・著作:
佐藤賛治 (薬のご質問にはお答えできません)(http://d-inf.org/drug/)