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他では聞けないくすりのはなし

サリドマイド再び

 先日、掲示板に書き込みがありました。
 「サリドマイドが再び個人輸入されているというニュースもありました」
 しらなかったので、あわててweb上で捜してみつけました。

 薬事日報 headline news(2002年10月02日)
 サリドマイド剤の個人輸入が年間15万錠に


 1960年前後に手足などに重い奇形を生じる国際的な薬害の原因となったサリドマイド剤が平成13年度に15万錠あまり個人輸入されていることが分かり、坂口力厚生労働相は1日、「大変大きな問題」との認識を示し、省内に実態調査を指示、医薬局は調査、対策の検討を始めた。

 同剤は国内では承認されていないが、骨髄腫などのがんに効果があるといわれ、個人輸入された薬剤は全て医師がこれら治療に用いているものとみられる。しかし、重篤な成長障害を伴う副作用があることから薬害被害者団体はすでに同省に厳しい管理を行うよう要請、治療薬として必要な患者団体は近く、承認を求める要請を行う方向にある。

 サリドマイドは過去に大変な薬害をもたらしました。そのことは「薬の歴史・薬害の歴史〜(3)サリドマイド事件」の項に書きました。もう世に出てくることはないと思われたサリドマイドがある種のガンに効くということで、使われています。とはいえ、日本で作られているわけではなく、海外からの輸入です。患者の会では国内での承認を望んでいますが、今のところどのメーカーも手を出していません。
 平成13年度にその量が15万錠輸入され、ほとんど医師が患者さんのために個人輸入されているようです。(例えば、治療にサリドマイドを使うと宣言している病院もあります)
 ●医療法人財団コンフォート病院・免疫研究センターhttp://www.uno24.jp/
 サリドマイドを使っての治療の説明文→ 
当院では各種賛否意見をふまえ、かつ過去の痛ましい歴史をくり返すことの無いよう、サリドマイド治療を希望される方にのみ直接面談による説明・審査を行っています。その上で同意書等の提出をふまえたのちに英国より正規品サリドマイドをとりよせ、治験医療に準じた治療を行っています。
 FDA(米食品医薬品局)が、サリドマイドを承認する際に厳しい制限をつけました。サリドマイドを服用する患者は2種類の避妊法を学び、薬が余った場合でも他人に薬分け与えたりせずに返却するなどといった同意書に署名しなければならないそうです。
 一方、薬害被害者の会は、その家族、特に妊婦が誤って飲んでしまい、過去と同様に奇形児を出産する危険性があるので、厚生労働省がきちんと規制すべきだと主張しています。厚生労働省も実態調査にのりだすようです。
 副作用が強くても、それで症状が軽くなれば、その薬によってちょっとでも延命できるのなら・・・。今サリドマイド使用を中止してしまうと、多発性骨髄腫の患者さんのうち相当数が死に直面してしまうと言われています。患者さんを限定するという方向であれば、サリドマイドの使用は許容されるのではないかと個人的には思います。個人輸入の話は、ちょっと前の中国製ダイエット健康食品のこともあり、危険なことです。
(↓当時の新聞広告です;「イソミン」はサリドマイドの商品名)
サリドマイド宣伝広告
 サリドマイド療法についてはこちらに
http://members.tripod.co.jp/okuboikumi/open/8.html
http://www.lifescience.co.jp/yk/doukou/doukou_0103/2.htm
http://www.kazunori-fukuda.binboserver.com/topics-9(thalidomide).html

(2002/10/26)

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