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他では聞けないくすりのはなし

錠剤・カプセル剤のPTP包装変更

 最近、錠剤・カプセル剤のPTP包装が変更になったのをご存じでしょうか?PTPとは、”Press Through Package”の略で、薬を包んでいる(主に)銀色のあれです。患者さんが取り出しやすいことと、配列が規則正しくコンパクトなこと、我々が調剤する際にも、簡便であることなどから、現在、錠剤・カプセル剤包装の主流となっています。以前は1錠ずつ、バラバラにできたのですが、徐々にではありますが、縦の分割線を廃止し、手では2錠あるいは3錠ずつにしか切れなくなってきています。どうしてそんな変更を製薬会社はしなければならなかったのでしょうか?
(←錠剤包装変更の案内として、このような紙が錠剤と一緒に入っています。ご覧になった方もいると思います。)
 それは、PTPシートから薬を出さずに、そのまま飲んでしまう人がいるからです。老人しかそんなことはしないとと思われるかも知れませんが、結構若い人でもそのまま飲んでしまって病院にかつぎ込まれるケースがあります。ある調査によると、PTP異物疾患はほとんどが40歳代から70歳代の中高年層に比較的多く、特に老人に多いとは限られていないということです。1970年から25年間で、報告されているだけでも635件の症例があります。薬を取り出さずに飲むとどうなるかというと、PTPシートの固い鋭角部が食道粘膜へ突き刺さり、更にはそこに穴をあけてしまい重篤な合併症を併発することもあります。
 気をつけて飲めというのは簡単ですが、そのリスクを少なくするために、1錠ずつバラバラにできなくしたのです。2錠あるいは3錠一度にPTPシートを飲む人はいないだろう、飲もうとしてもその前に気がつくだろうというのが、その根本の考えです。
 PTP誤飲の要因として、患者の不注意(例えば、外出のため、急いで服用したため、家族と会話しながら服用したためなど)で起こることが多く、また、患者が無意識のうちに飲み込むので、いつ飲み込んだのか不明確になりやすく、医師の診断が困難になる場合があります。
 そんなことを起こさないために、薬を飲むときは、「PTPをバラバラにしないこと」、「薬剤の服用時には時間的な余裕を持ち、意識して服用するよう心掛けること」に注意をして下さい。また、万が一、そのまま飲んでしまったら、自分で何とかしようとせずに、病院に来て医師に診てもらって下さい。

(1997/09/23)

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制作・著作: 佐藤賛治 (薬のご質問にはお答えできません

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