
他では聞けないくすりのはなし
![]()
![]()
11月6日付でFDA(米食品医薬品局)は塩酸フェニルプロパノールアミン(PPA)に関する発表を行いました。PPA服用により、脳出血のリスクが高まるとの報告があり、アメリカでは製薬会社に該当医薬品の製造中止を指示したということです。
http://www.fda.gov/cder/drug/infopage/ppa/default.htm
ちなみに日本薬剤師会ホームページ中にも日本語であります。
http://www.nichiyaku.or.jp/news/n001107.html
日本国内では、OTC薬に多く含まれている風邪薬の成分です。医療用医薬品では「ダンリッチ」というものだけが該当するようです。国内のPPAに関する副作用報告では、1995年にPPAの含まれた風邪薬を飲んだ後、女性が脳出血を起こした例が一件ありますが、因果関係は不明とされています。
国内での対応はどうなることでしょうか?厚生省は今のところ静観の構えのようです。PPAを含む薬の使用上の注意が、1996年に(1995年の副作用報告を受けてのことでしょう)「激しい頭痛があらわれたら服用を中止する」と記載追加されています。現在専門家・関係者の意見を聴取しているといわれています(米国内では日本と違い、風邪薬としてだけでなくダイエット用の食欲抑制剤としても薬局で販売されているという実態があります)。
厚生省が近日中にコメントが出すと思います。でも個人的には、製薬会社も消費者もそれほど過剰な反応をとらなくてもいいんじゃないかと思っています。
なお、「くすり屋さんで売ってる薬のホームページ」(http://urawa.cool.ne.jp/superkid/)にはPPA配合製品一覧へのリンクがあります。
(2000/11/11)
<追加>
厚生省がPPAに関して、報道発表しました。「塩酸フェニルプロパノールアミン含有医薬品の適正使用について」(http://www.nichiyaku.or.jp/news/n001120.html;とりあえず日本薬剤師会ホームページのリンク)
厚生省発表の資料には、PPA配合の薬の一覧があります。
http://www1.mhlw.go.jp/houdou/1211/h1120-1_15.html(厚生省サイト;htmlファイル)
http://www.pharmasys.gr.jp/happyou/PMDSI_001120.pdf(医薬品機構サイト;pdfファイル)
厚生省で専門家の意見を聴くなどして安全性について検討した結果、すぐに製造販売中止にする必要はないとの結論が出されました。しかし、飲み過ぎてしまうと危険なので、用法・用量をきっちり守ることが大事だとコメントしています。また、服用してはいけない対象(投与禁忌)を高血圧や心臓病、脳出血を起こしたことのある人などに広げられました。
(2000/11/20;2000/11/21更新)
<3年ぶりの追加情報>
3年前はとりあえず製造販売中止の措置はとられませんでした。しかし最近、PPAを含有する一般用医薬品による脳出血等の副作用症例が報告されていることを受け、厚生労働省は8月8日に製薬メーカーに対して、PPAを含有する医薬品から、安全な医薬品成分に切り替えるよう指示しています。
●安全な成分とは、塩酸プソイドエフェドリン、硫酸プソイドエフェドリンで、PPAの代替になると考えられます。
さっそく武田薬品は、PPAを含む薬の製造中止を決めています。
http://www.takeda.co.jp/press/03080801j.htm
また、しばらくPPA含有の薬が販売されることから、使用上の注意を伝え、服薬指導などを徹底するように指示がされています。このような内容です。
(2003/08/09追加)
![]()
制作・著作:
佐藤賛治 (薬のご質問にはお答えできません)(http://d-inf.org/drug/)