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他では聞けないくすりのはなし

忘れかけてた脳梗塞後遺症の効能・効果の再評価

 脳循環代謝改善剤に関して、このサイトでは過去にいろいろ情報を書いてきました。
 脳代謝改善剤に効果なし
 脳循環代謝改善剤ふたたび・・・
 アニラセタムよ、お前もか!〜またもや脳代謝循環改善剤回収
 この件はもう全部終わっていたように思っており、既に忘れかけていましたが、まだこの件は結論が出ていなかったものがありました。脳循環代謝改善剤ふたたび・・・の中で書きましたように、1999年9月から2年後、4成分が現在再評価のための市販後臨床試験を求められていました。気がついたらそろそろ2年が経とうとしています。その4成分とは、イブジラスト(ケタスカプセル10mg)、ニルバジピン(ニバジール錠2mg)、ビンポセチン(カラン錠)、マレイン酸シネパジド(ブレンディール錠)です。このうち、ブレンディール錠に関しては、1999年11月製造販売元の第一製薬は再評価申請を断念しています。

あ〜あ

 この6月29日に、「ニバジール錠2mg」で脳梗塞後遺症領域の効能・効果を削除すると、製造発売元である藤沢薬品工業が発表しています。市販後臨床試験の結果、主な評価項目である「自発性低下改善度」で、ニバジール錠の改善度率が43.6%(117例中51例)だったのに対し、プラゼボ群が38.4%(112例中43例)で、両者に有意差を認めなかったためだということです。これにより、本態性高血圧症だけの効能・効果となります(「ニバジール錠4mg」もありますが、これはもともと本態性高血圧症の効能・効果しか持っていません)。詳細は藤沢薬品工業にお問い合わせ下さい。
 あと、ケタスとカランはどうなりますでしょうか?(結果が出たらこのページを更新します)

(2001/07/01)

 (追加情報)
 ビンポセチン(カラン)の結果が出ました。プラセボと二重盲検試験をしたところ、有意差がでなかったために再評価申請を取り下げ、製造・販売を中止、市場より回収されることになりました。
 (詳細は、http://www.pharmasys.gr.jp/kaisyuu/kaisyuu2001_3-264.htmlにあります)
 ああ、やっぱりですか・・・。この系統の薬は、ほとんど全滅といった感があります。

(2001/08/20追加)

 (もうちょっと?)
 最後に残っていたケタスカプセル(杏林製薬)の再評価申請をしたとのアナウンスがありました。この薬は気管支喘息の適応がありますので、世の中からなくなることはないことは分かっていましたが、脳代謝循環の適応がどうなるかが焦点となっています。
 申請するに当たって、とりあえず次のように改訂になります。
【効能・効果】 改訂後 【効能・効果】 改訂前 (下腺部を削除)
1.気管支喘息

2.下記疾患に伴う慢性脳循環障害によるめまいの改善
  脳梗塞後遺症、脳出血後遺症
1.気管支喘息

2.下記疾患に伴う慢性脳循環障害によるめまい、しびれ感の改善
  脳梗塞後遺症、脳出血後遺症
 脳血管障害に伴う「しびれ」では有効性がなかったようで、自ら取り下げたという格好になっています。製薬会社のアナウンスとしては、脳血管障害に伴う「めまい」の自覚症状がある患者さんに使ってほしいということですが、この「めまい」にしぼって再評価を受けるということです。
 再評価申請したぞという杏林製薬のアナウンスは、 http://www.kyorin-pharm.co.jp/jp/news/130926/Ketas.pdf(pdfファイル;20.2KB)にあります。

(2001/10/06追加)

 (もう最終結果)
 ケタスの結果が出たようです。11月27日に開催された薬事・食品衛生審議会医薬品再評価部会での審議で、脳出血後遺症に関しては削除、一方、脳梗塞後遺症に関しては同薬の有用性が認められ、適応を継続することが了承されたようです。12月中旬に開催予定の薬事分科会で報告されて、正式に承認が継続される予定です。
 これで再評価対象のもの全てケリがついたことになります。再評価をうけることになっていた4品目のうち。自ら身を引いたものが3品目、ケタスが若干効能を削除したものの、なんとか生き残ったという形になりました。
 日経BP社MedWave「杏林製薬の「ケタス」、脳循環代謝改善薬としての再評価審査を事実上通過」
 http://medwave2.nikkeibp.co.jp/wcs/med/leaf?CID=onair/medwave/mdps/157249

(2001/12/01追加)

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制作・著作:佐藤賛治 (薬のご質問にはお答えできません

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