
他では聞けないくすりのはなし
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一般的には、妊娠4ヶ月を過ぎると、「安定期に入った」といわれ、どんな薬を飲んでも大丈夫なように考えられがちですが、科学的な根拠があるわけではありません。胎児自身の個体差がかなり大きく、薬の影響にしても、期間の境界がはっきり分かれているわけではありません。
この頃には、薬によって奇形児が産まれる心配はありませんが、それでも、胎児に薬の影響が全くなくなるわけではありません。この時期の薬の服用は、胎児の機能的発育に影響を及ぼしたり(つまり外見上は、正常な形をしているのですが、動き方が変だったりすることです)、発育が抑制されてしまったり、子宮内で胎児が死亡してしまうなど起こる危険性があります。
この時期、母胎に投与された薬剤は主として胎盤を通過して胎児に行きます。薬の胎盤の通りやすさは一般的に、薬の分子量が小さいほど、イオン化が弱いほど、脂溶性(脂に溶けやすい性質)であるほど、通過しやすいといわれています(今回、用語がちょっと難しいですか?とにかく、そのような性質の薬が胎児に行きやすいということです)。
この時期に服用した薬の影響についての例を挙げます。
胎児の心臓には動脈管という血管があり、この血管は母親のお腹の中にいる間は、胎児の血液循環に不可欠です。産まれてしばらくすると(10〜15時間程度で)、動脈管は自然に閉じてしまいますが、お腹の中にいる間に閉じてしまうと流産や早産の原因になります。
アスピリンなどの解熱鎮痛剤は、プロスタグランディンという生理活性物質に影響を与えて、胎児の動脈管を閉鎖させてしまう可能性がありますので、極力避けた方がいいです。どうしても、この時期に解熱鎮痛剤を飲まなければならないときは、アセトアミノフェンが比較的安全であるとされています。
(1999/11/20)
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制作・著作:
佐藤賛治 (薬のご質問にはお答えできません)(http://d-inf.org/drug/)