
他では聞けないくすりのはなし
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またまた後発医薬品に関して、メールを頂きました。今回は獣医の先生からです。
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初めまして。獣医をやっております。 獣医療は保険診療ではありません。なので、もう、バンバン後発品を使っています。患者さんにお渡しする薬剤の価格をなるべく抑えなければ、継続投与が必要とされる薬を続けてもらえなくなってしまう恐れがあるからです。 後発品についての私の心配事は全然別のところにあります。薬品の名前です。同じ成分の薬品の商品名が、メーカーによって全く違う、これって、医療ミスで最も発生しやすい(と私は思っているのですが)薬の取り違えに繋がりかねないのではないでしょうか? 同じ成分で安いやつ、安いやつ、と渡り歩いていますと、段々混乱してきます。商品名と成分名が全く違うだけでなく、全然違う種類の薬剤なのに、名前がそっくりだったり、ということがしょっちゅう起こるのです。 最近は、商品名で考えるのをやめて、成分名のみで薬を把握しようと思ったり、なるべく多少値が張っても、「渡り歩き」をなるべくやめるようにして、自衛しているのですが、それでも混乱してきます。去年の棚卸では、とうとう「??」というそっくり薬が出てきてしまいました。 薬剤師の皆さんは、この辺、どのようにして自衛されているのでしょう? こんなことを感じています。 |
これに対する私のメールをご紹介します。
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さて薬の名前の件ですが、先発品から後発医薬品にかえたところで、名前が他のものと紛らわしくて、それがもとで医療事故が起きたらいけません。 後発医薬品へ切り替えの選定の方法として、もちろん安定供給できるかということもあります。しかし、名前もなるべく間違えないようなものに切り替えて少しでもリスクを少なくするというのも大事なことだと思います。 たとえば、先発品か一般名に近い商品名のものを選ぶのも一案です。 病院では薬剤科だけで決めるのではなくて、薬事委員会なる薬の採用や中止を決める会議で決めています。 薬剤科ではなにから何に切り替わったかを明示しております。 病棟にいると、あの薬って何に変わったんだったっけ?と医師によく聞かれます。 後発医薬品を渡り歩くことになるともっともっと混乱が起きることになるでしょう。 |
さらに追加のメールをいただきました。
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動物病院というのは、一般的な人間を対称にしている病院とはあれこれ事情が異なるんですね。従業員数が10人以上のところはほとんどないでしょう。当方のところなんぞは、私一人きり。ひどい話じゃ。で、医薬分業も当然成立していません。診断・治療・投薬・手術、私が全てやってるわけです。だから、本来必要だろうと自分で考えて購入しているはずなんですよ、どの薬品も。 なのにだんだん訳が分からなくなってくる、というのには危機感を感じてしまいます。 もう一つ、心配に思っていることですが、私が不安で仕方がないのは、薬の成分ではなくて、外装やパッケージのデザインですね。これも、とにかく似通っているものが多い。投与量や投与経路・投与法を間違えたらアウト、という危険薬でも、パッケージデザインが一般薬と類似している。取違えが起きて当然ではないか、と思ってしまう。 例えば、家庭用品でも、塩素系・酸素系漂白剤には「まぜるな危険」という表示がデカデカと書き込まれています。これは、実際に、混合使用してしまったばかりに死亡例を含む事故が多発したからですが、これは危険だ、という薬剤(麻酔薬や抗がん剤等)については、例えば「投与量再チェック!!」とラベルに印刷しておいたり、一般的な投与量を鉛筆等で(鉛筆なら、アルコール等の消毒薬でも消えませんから)簡単に書き込みが出来るようにラベルを工夫したり、なんてことは簡単にやれると思うのですが。後発品にこそ、そうした工夫をする余地があるのではありませんか。 私は厚生労働省が、こうした件に関してどのような規制をかけているのか存じませんが、行政が動く前に、業界の方でこういうちょっとした工夫をしあってミスが少なくなるように努力する、というの、悪くないように思うのです。医者が使いやすいように、患者さんが安心して治療を受けられるように、そういう努力をしてます、ということをパッケージスタイル一つでアピールできますし。成分云々よりも、簡単に売り込めそう。 ということを提案したいですね。 |
(2003/03/15)
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制作・著作:
佐藤賛治 (薬のご質問にはお答えできません)(http://d-inf.org/drug/)