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他では聞けないくすりのはなし

後発医薬品のことを考えよう〜医療・医薬関連のフリーライターの方のご意見

 久しぶりに後発医薬品に関して、メールを頂きました。ご本人の了解をいただいてますので掲載します。
初めてお便りいたします。
私は、医療・医薬関連のフリーライターです。
ここ数ヶ月ほど、ジェネリック医薬品(後発医薬品)の取材を続けており、このサイトを見つけました。
これまでの後発医薬品に関する皆様の意見を聞き、私も一言、というわけです。

確かに、後発品メーカー(専業は40社ほどでしょうか)の一部に、前時代的な生産設備があるのは確かです。しかし、これは後発品メーカーに限ったことではなく、医薬品メーカー全般にひどいところはありますね。
後発品メーカーの上位10社ほどの設備は、先発品メーカートップテンに劣りません。理由は受託生産とのからみです。後述します。
製品情報に関しては、MRが少なくデータも貧弱という指摘は当たっていると思います。

しかし、後発品問題の本質はこのようなところにないと思います。

過去ログを見る限り、みなさんは「先発品と後発品」という対比でお考えのようです。
私は、医薬品を「新薬(独占期間内の医薬品)」「先発品(後発品のある医薬品)」「後発品」と分けます。
本来、医薬品開発に掛かる費用は独占期間(特許期間)内に償却すべきものでしょう。
厚労省も、独占期間を過ぎれば「国民の財産になる」といっています。にもかかわらず、独占期間を過ぎ後発品が出ても先発品の薬価は下がりません。
何故でしょうか。単純に言えば、病院も医師も薬剤師も、薬が安くなければならないと考えてこなかったからです。では、患者はどうでしょうか。健康保険、老人保険の厚く自己負担が薄い状況下では、患者すら薬が安くなければならないとは考えなかった。実は健保負担という形で大きな影響を受けてきたのですが・・・。
結局の話「安かろう悪かろう」で使われなかったのではなく、「誰も安さを求めなかった」から使われなかったのだと思います。
生物学的同等性が・・・といったって、後発品が先発品より医療過誤が多いといった有効なデータは、私の知る限りありません。すでに、国の認可基準によって同等性は(制度上ではありますが)補償されています。
次に、情報についてです。確かに後発品メーカーの持つ情報は少なく(仕方のない点も多いですが)、伝える努力もまだまだのところがあります。後発品について先発品メーカーに問い合わせるのはどうか・・・という意見がありました。私は、問い合わせるべきだと思います。先述したように、独占期間が過ぎれば、情報は共有財産だからです。もちろん、生産、開発情報の一部にメーカー固有の財産とすべきものもあるでしょうが、副作用情報などオープンにするのが義務であると考えます。
なにより、言いたいのはこのような情報収集は、医師、薬剤師の業務上の責任であるのではないでしょうか。これまで、MRという名のセールスマンにすべてを任せっきりしていた痛みはないのでしょうか。出来るところまでやってみるのが、義務でしょう。現在、後発品は先発品の約半額。1/8のものもあります。「後発品は情報を取りづらいからねえ・・」などと言っている間に、何兆円というコストが浪費され、我々は高い医薬品を処方され続けているのです。
「やはり先発品メーカーのブランドは安心」という意見があります。受託生産をご存じでしょうか。後発品メーカーは、もう一つの顔として受託生産メーカーでもあります。彼らの一部は、武田、中外といった先発品の受託生産のため、先発品メーカー以上のスペックの工場を立ち上げました。昨年、厚労省は「丸投げ」を許可する方針を出しましたが、それ以前から実質的丸投げは行われています。何が何でも先発品が良いと言っている医師や薬剤師は、単にものを知らないだけではないのかと思ってしまいます。たとえれば、「スコッチ」というラベルを貼ってある色つき焼酎をのんで悦に入っているようなもんです。いまや、生産工場の面では先発品、後発品は分けられません。もうすぐ同じ生産ラインの同じ錠剤が刻印だけで値段が違うようになってきます。それでも、国民は医師や薬剤師のブランド志向のために高い医薬品を使い続けなければならないのでしょうか。
医薬品の選択を、医師や薬剤師が自分の情報だけで決めることは難しいのはわかります。もちろん、メーカーなり国なりのバックアップが不可欠でしょう。しかし、いかにもいままでこの問題に医療機関は怠慢だったと思います。もっと、考える必要があるのではないでしょうか。

(2003/03/05)

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制作・著作:佐藤賛治 (薬のご質問にはお答えできません

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