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他では聞けないくすりのはなし

一般薬で10人が副作用死の疑い〜規制緩和は大丈夫?

 一般薬(大衆薬、市販薬と言ったりもします)は医師の診察なしに町の薬局で買うことができます。しかし薬が買える時間帯には必ず薬剤師がその店にいなくてはいけないことになっています。
 ときどき特に大手のチェーン店で夜間など薬剤師がいないのに、薬を販売してしまって摘発を受け、しばらくの間営業停止になったとの報道がされます。また、ディスカウントショップ「ドンキホーテ」の医薬品を取り扱う都内10店舗で、テレビ電話を使って薬剤師がいないときにも、一般用医薬品を販売するサービスをやろうとして、待ったがかかったのも記憶に新しいところです(このあとその方式は断念したものの、同様に薬剤師不在時にテレビ電話で薬剤師が対応した後、最小限の薬を無料で提供しようとしており、それが違法かどうか争われています;今現在どうなっているのか分かりませんが・・・)。
 その一般薬の副作用で死亡したと疑われる患者が、2000年4月から2003年6月までの間に10人報告されて明らかになっています。その内訳は、3人は発毛剤「リアップ」(リアップのことは「リアップ(ミノキシジル)って?」の項に書いています)を使用していた男性で、このほか、風邪薬が3例、鼻炎薬が2例、解熱鎮痛剤が1例、漢方薬が1例でした。
薬飲みます
 賛否両論あるものの、現在、規制緩和策の一環として医薬品の一部をコンビニなど一般小売店で販売する方向で話が進んでおり、そのうちに実現されるようです。厚生労働省は専門家や消費者団体の代表で検討会をつくって、コンビニで売ることができる薬の検討を始めています。薬はどんな薬でも副作用がないものはないというのが一般的な常識です。上に書いたように10人の死亡例が報告されているということもあり、その選定は難しいんじゃないかと思われます。
 一般の方が個人的に市販薬を買う場合、どれくらいの人が薬剤師に相談するのか把握してませんが、別にいなくても構わないんじゃないの、薬の情報提供なんていらないんじゃないのなんていう感じで、薬剤師の存在意義も問われるような問題です。

(2003/09/28)

<追加>
 現在、コンビニで売ることができる薬の検討がされています。その中で かぜ薬は除外される模様です。坂口力厚生労働大臣がこの10月24日に言ったとか。
 市販のかぜ薬といえども副作用があり、めったに起こるものではないものの、スティーブンス・ジョンソン症候群や肝機能障害などの副作用があります。1998〜2002年度に厚労省が入手した市販薬の副作用報告数950件のうち、341件と3割以上がかぜ薬で、また上に書いたように死亡例が多いという事実があります。
 コンビニに薬を置いたとしたら、きっとかぜ薬が一番人気になるだろうと思います。夜になって急に熱がでてきたり、咳が出たり喉が痛くなったりして、翌日どうしても休めない用事がある場合、なんとか今晩中に治したいという気持ちになります。しかし、利便性(需要)と安全性を天秤にかけて(かけるべきではないかもしれませんが)、やはり安全性をとるべきだと思います。実際に置かれる薬は、医薬品は効き目が薄く、重い副作用が報告されていないものだけに限られることになりそうです。
● 厚労相閣議後記者会見(H15.10.24(金)9:58〜10:17 厚生労働省内会見場)
 http://www.mhlw.go.jp/kaiken/daijin/2003/10/k1024.html

(2003/10/25追加)

 この項、コンビニに薬を置くのはいかがなものか(1)(2)に続きます。

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制作・著作:佐藤賛治 (薬のご質問にはお答えできません

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