
他では聞けないくすりのはなし
![]()
![]()
水虫の薬を点眼してしまった・・・そんな冗談みたいなことが実際に起こっています。
国民生活センター(http://www.kokusen.go.jp/)には目薬ではないものをまちがえて点眼してしまったという情報が寄せられています。特に水虫薬など医薬品での事故が多いとのことです。その報告の概要を掲載します。
- 1992年4月〜2001年11月末までに危害情報システムには48件の事故があり、そのうち、50歳以上の人の事故が44件と圧倒的に多い。
- 医薬品の種類で多いのは水虫薬23件、次いで皮膚用薬8件など。これら医薬品による主な障害は、角膜への障害11件、結膜への障害5件などである。多くは軽症だったが、中等症2件、治療期間が1ヶ月以上のものも1件あった。

目薬とまちがえそうな薬はいくらもあります。我々病院薬剤師が扱う医療用医薬品の中にも、水虫薬の液体のもの、ステロイド剤のローションタイプのもの、点鼻薬、下剤の水剤などが思い当たります。ほんと見るからに似ているんですよね。
ただ患者さんに「気をつけてくださいね」と啓蒙するだけではなくて、間違いを起こさせないようなシステムが必要です。つまり、一目見ただけで目薬とは違う形態にするなどの方策が考えられます。事故防止のための表示などについての規定が一応決められていますが、ついうっかり点眼してしまうケースがあります。国民生活センターは、製薬会社の集まりである日本製薬団体連合会に、より一層の容器や表示の工夫を要望するとのことです。
目薬以外の医薬品をまちがって点眼した場合、刺激や痛みを感じることがあり、それだけならまだいいのですが、下手をすると角膜や結膜などに影響を及ぼすことがあります。目薬をさそうとするときは、今一度本当に目薬かどうか確認してくださいね。 <参考>
国民生活センターホームページより
「目薬とまちがえて他のものを点眼した!
−容器が似ていて紛らわしい 50歳を過ぎ、特に高齢者は要注意−」
http://www.kokusen.go.jp/news/data/n-20020108_2.html
医薬品・医療用具等安全性情報No.163(平成12年11月)
「医薬品・医療用具に関連する医療事故防止対策について」
http://www1.mhlw.go.jp/houdou/1211/h1130-1_a_15.html#20
(2002/01/12)
<追加>

実際に実物を掲載してみました。左から水虫の薬、ステロイド剤ローション、下剤の水剤です(いずれも医療用医薬品)。
真ん中のものには「目に入れないこと」と赤字で大きく書かれてありますが、他のものは小さく書かれてあります。ぱっと見て目薬と形が似ています?
(2002/01/17追加)
![]()
制作・著作:
佐藤賛治 (薬のご質問にはお答えできません)(http://d-inf.org/drug/)