
他では聞けないくすりのはなし
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エピペンとは、エピネフリンが入った注射器付きの薬で、こどもが、蜂に刺されたとき、食物・薬物アレルギーの際の急性アレルギー症状(アナフィラキシーショック)を緩和するために使われます。
アナフィラキシーショックの典型的な症状としては、ハチ毒、食物、薬物などが体内に入ってから数分から数十分以内に、呼吸困難、ショック、意識障害、血圧低下、めまいが起きます。はじめに、じんましんのようになることが多いということです。ときとして、数分以内に、生命をおびやかすような危険な症状になることもあります。
アナフィラキシーショックでお亡くなりになってしまうかたは、2003年のデータをみますと、食物によるものが3人、薬によるものが19人、ハチによるものが24人、原因不明のものは6人となっています。年間約50人程度の方が、アナフィラキシーショックで死亡されているということです。アナフィラキシーショックになったら、すぐに適切な処置がとられる必要があります。とはいえ、山の中で蜂に刺されたら、すぐにお医者さんにかかれません。エピペンはそういうときのための自己注射薬です。

普段は注射器の中に注射針が入っていて、安全キャップを外して、太ももの前外側に押しつけると、中から針がでてきて注射されるしくみになっています。本当の緊急時は、衣服の上から注射してもよいとされています。
実はエピペンは、諸外国では20年以上も前から使われています。日本ではなかなか承認されませんでしたが、ようやく2003年にハチ毒に対してのみ承認、2005年3月には食物や薬によるアナフィラキシーにも使えるようになりました。アレルギー児を支える全国ネット アラジーポットのサイト中、エピペンの特集ページ(http://www.allergypot.net/epipen-top.html)に、日本国内で未承認だったエピペンをなんとか承認してもらおうという課程が掲載されています。
エピペンはあくまでも、医者にかかるまでの応急処置という位置づけです。エピペンをつかうことにより症状は一時的に落ち着きますが、また再発することもありますので、必ずお医者さんにおかかりになってください。
エピペンは医師の処方が必要な処方せん医薬品ですが、薬価収載対象外のため保健は適用されません。日本国内では治療の薬には保健がききますが、予防のための薬には保健がきかないことになっています(申し訳ありませんが、実際においくらくらいかかるのか把握していません(^^;)・・・現在、高齢者主体の病院に勤務していますので、小児医療に疎いです・・・)。
また、期限切れを防ぐ意味で「期限切れプログラム」というものがあります。エピペンを手に入れたら、登録はがきがついていますので、それに必要事項を記入して送っておくと、有効期限が切れる前におしらせが来るようです。また医療機関におかかかりになって、新しいエピペンを入手することになっています。
問題となっているのは、誰が注射をするかということです。アナフィラキシーショックが起きているときに、自分ではなかなか注射できませんが、その他には親か医師のみが注射できることになっているようです。校外学習で児童を引率する教師は、注射することができないようです。注射すると、医療行為になってしまうからです。ここは考慮の余地がありますね。添付文書を見ますと、「本剤交付前に自らが適切に自己注射できるよう、本剤の保管方法、使用方法、使用時に発現する可能性のある副作用等を患者に対して指導し、患者、保護者またはそれに代わり得る適切な者が理解したことを確認した上で交付すること」となっています。学校の先生に注射してもらうには、受診されたときに学校の先生も同席してもらって説明を受けたなら、いざというときに学校の先生が注射することは可能かと私は解釈しましたが、学校の先生を病院にいっしょに連れて行くのは現実問題無理なので、注射できないということになるかと思います。
詳しくは、製薬メーカーがエピペンホームページ(http://www.epipen.jp/)へどうぞ。
【エピペンについての問い合わせ先】
●メルク(株) くすり相談室 0120-933-911
受付時間:午前9時〜午後6時(祝祭日、会社休日を除く月〜金曜の間)
(2005/08/06)
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制作・著作:
佐藤賛治 (薬のご質問にはお答えできません)(http://d-inf.org/drug/)