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他では聞けないくすりのはなし

コラムNo.10 患者さんに元気をもらう

 病院薬剤師は、薬の説明や副作用がでていないか確認するなどのため、患者さん(特に入院患者さん)に話をするのが一般的になっています。
 保険調剤薬局の薬剤師さんも、調剤した薬を患者さんに説明することになっているので、直接患者さんと接する機会も多いことでしょう。
 
 そういう中で、いろいろな事情で患者さんのところへ行けなくなるときがあったとき、患者さんと接することができなくなったとき、すごくストレスを感じるようです。
 他の薬剤師に聞いてみても、複数の薬剤師がそう言っています。
 
 ずいぶん前にこんな本を読みました。
 「心臓外科医 須磨久善」(KTC中央出版)
 須磨久善先生は、著明な心臓外科医です。
 心臓外科の手術は長時間に及ぶこともあり、その術者は体力的にも精神的にもかなりきつい仕事だと思います。そんな仕事をどうやって続けられるのかというヒントがその本の中にはありました。
 
 (引用ここから)
 病院は「元気」のキャッチボールをしているところ
 
 特に心臓外科というのは時間もかかるし、集中力も相当なものだから、やっぱりかなり疲れる仕事です。だから、ふつうだったら、それを毎日毎日続けているのは、体力的にも気力的にもそんなに続くものじゃないはずなのに、それが毎日、朝になったら、「さあ、またがんばろう」ってやっていける。それは、その日治療した患者さんが元気になって嬉しいと言ってくれることによって、こっちのエネルギーを補充してくれるんだと思います。だから、いつまででも続けていけるんだと思います。
 (引用ここまで)
 
 患者さんの「ありがとう」の言葉を聞くために医者をしているんだという方がおられるという話も聞いたことがあります。まがりなりにも私も医療従事者ですので、そのことはとてもよく分かります。患者さんから「ありがとう」と言われると本当にうれしいものです。「仕事がんばろう」という気になります。また反対に病院薬剤師として「ありがとう」と言ってもらえるような仕事をしなければならないとも思います。いろいろ仕事上で嫌なことがあっても、患者さんから「ありがとう」の元気をもらうことで立ち直ることもあるでしょう。
 
 現在個人的には、事務仕事がいっぱいあってしかも要領がわからないので、直接お会いする時間がとれないでいます。
 実際そういう状況になってみると、みんなが言っていたように、かなりのストレスを感じています。
 やっぱり薬剤師って、患者さんに直接話をしてナンボなんだと思います。
 ですから、それができないのでちょっと最近の私は元気がないのですよ・・・。

(2008/07/27;初出2006/07)

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制作・著作:佐藤賛治 (薬のご質問にはお答えできません

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