
他では聞けないくすりのはなし
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前回は、オーダリングシステムに対する愚痴を中心に書きましたが、今回は導入してよかったことを取り上げます。
私が勤務している病院では、外来患者さんは原則院外処方で対応しています。
いままで手書きの処方せんの時代は、何が書いてあるかわからない、何mgの規格の錠剤か記載がない、用法が書かれていない、などの問い合わせが殺到していました。
それがオーダリングシステムできれいな処方せんになったところ、当然のことながら、そのような問い合わせはなくなりました。それがよかったこと「1番目」です。
オーダリングシステム導入の際、薬剤部で部門システム(調剤監査システム)を入れ、相互作用禁忌のチェックシステムを構築しました。具体的には、内服薬と注射薬と併用禁忌があった場合、システム導入以前はすり抜けていた可能性がありますが、チェックできるようになったのがよかったことの「2番目」。
よかったことの「3番目」は、カルテを見なくても検査値が参照できるようになったことです。
カルテは医師の診療録、指示録だけではなく、看護師の記録も書かなければならないため、結構とりあいになります。病院によっては、医師用と看護師用のカルテがわかれている施設がありますが、当院は一体になっています。
オーダリングシステムが導入されてから、カルテを奪い合うことなく、薬剤師が検査値をいつでもどこでも見られるというのが非常に便利になりました。
今まで以上に患者さんの検査値を見るようになったために、発見できたことがあります。
血清カリウム値がどんどんと上昇している患者さんがいました。腎機能は正常だったので最初はその原因がわかりませんでした。しかし、これはひょっとして薬の副作用ではないかと考えました。
ブロプレス(アンジオテンシンU受容体拮抗剤)投与開始の患者さんだったので、高カリウム血症の副作用がないとされているカルシウム受容体拮抗剤ノルバスクに換えてはどうでしょうかと助言してみました。
主治医が私の助言を快く聞いて頂いて薬が変わった結果、数日でカリウムの値が正常値にもどりました。やはりブロプレスの副作用だったというわけです。薬のことでなにかあれば、どんどんと言ってくれるのは助かる、と主治医に言われたのがなによりもうれしい一言でした。
・・・と前回と今回でオーダリングシステムに関わることを書きました。いろいろ各方面でオーダリングシステムについてよくないことを言う方がいらっしゃるようです。導入当初は私もそんな思いに駆られましたが、システムが安定してくると、人間の目でチェックしきれないことがチェックできるようになって、個人的にはよかったと思っています。
(2007/05/30;初出2005/12)
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制作・著作:
佐藤賛治 (薬のご質問にはお答えできません)(http://d-inf.org/drug/)