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他では聞けないくすりのはなし

コラムNo.02 オーダリングシステムの恐怖

みなさん、こんにちは。
病院薬剤師の佐藤賛治です。

世の中、IT化の波がきています。
病院にも当然、その波がきています。


電子カルテは、医師の書いた記録だけでなく、看護記録、X線写真、検査レポートなど患者さんに関わるさまざまな情報を電子媒体に記録、保存し運用するシステムです。
複数の人が一度にカルテをみることや書くことができるメリットがあります。

一方、オーダリングシステムとは、電子カルテの機能の一部、つまり、コンピュータを使って、薬の処方を入力したり、検査や画像診断(X線、CT、MRIなど)の依頼などをするというものです。
いままで処方せんを手書きしていたのをコンピュータ端末に入力し、効率化を図るというものです。

勤務先の病院で、オーダリングシステムが導入されて1年が経ち、ようやく落ち着いてきた感じがあります。
でも、そこまで至るにはいろいろ苦労があったわけで・・・。


採用医薬品に関して、医薬品名だけではなく、ほかにもいろいろ設定しなければならないことがあります。
採用されている医薬品の選定だけすればいいのかと思っていましたが、その考えは非常に甘く、施設ごとの設定があり、その入力が大変でした。
麻薬・毒劇薬、向精神薬、割線の有無(錠剤)錠剤を粉砕の可否、院内のみ、院外のみ、入院、外来の区別、最大投与量、常用量、注射であれば、投与経路(点滴静注、静注、筋注、皮下注など)の設定、などなど・・・
医薬品自体のことはなんとかなるのですが、それだけではなく用法やらコメントやら手技やらいろんなマスターがあって、とてもまいっていました。そういうマスターを入力していると、つくづく自分は薬の使い方を知らないんだなあと落ち込みました。
これは、マスターのメンテナンスを経験した人にはわかっていただけると思いますが、経験していない人には理解してもらえないのかも、と思います。

結局、通常のルーチン業務(調剤や注射払い出し、高カロリー輸液の無菌調製、入院患者さんへの薬剤管理指導など)をこなしながら、私がとりあえず全品目入力しました。

システムの稼働の日がきて、いざ蓋を開けてみると・・・どんなシステムでもそうでしょうけど、初めは想定外のことばかりでトラブルが続出でした。患者さんにも多大なご迷惑をおかけしたと思います。こんなはずじゃなかったということがいっぱいで、ホント顔が青ざめていました。医師からはいろいろ文句は言われるし・・・さんざんでした。

このコラムは、調剤薬局にお勤めの薬剤師の方もみられるとのこと。調剤薬局でも同様にIT化が進んでいて、レセコン(レセプトコンピュータ)を導入されているところがほとんどだと思います(と書いたものの、実際に実情を把握していないのですみません)。
ひょっとして私と同じようにそのメンテナンスは苦労されているかなあと想像しています。

今回はちょっと愚痴モードでした・・・すみません。
オーダリングシステム導入に際して、こんな苦労があったのですが、悪いことばかりではなく入れてよかったということもあります。
今回は話が長くなってきたので、その話は次回にします。

(2008/05/10;初出2005/11)

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制作・著作:佐藤賛治 (薬のご質問にはお答えできません

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