
他では聞けないくすりのはなし
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医薬品の治験の話は、「新薬が世に出るまで(2)」と「新薬が世に出るまで(3)」で書きました。実際に、世の中に出るまでいろいろな段階を経ます。その中でも人での臨床試験(治験)という段階が重要となります。
従来は、治験を担当する医師が患者さんに治験を頼むということが主でした。ところが、1997年から治験を受ける患者さんには文書で効果や副作用などを十分に説明した上で、承諾を得る(インフォームド・コンセント)という方法が義務づけられたために、未知の副作用などのリスクを心配して治験を断る患者さんが多くなっているという現状があります。治験データが集まらないということは、すなわち、新薬開発が遅れてしまうということを意味します。
そこで最近製薬会社の中では、自ら新薬の治験の参加者を公募するというところがでてきました。塩野義製薬は、22日地方紙に、29日に全国紙にうつ病の新薬の治験を募集している旨、広告を出し、ホームページの中(http://www.shionogi.co.jp/utu/utu.html)でも募集しています。日本ロシュは、「治験参加者募集」(http://www.nipponroche.co.jp/tiken01.html)として、インフルエンザの薬の治験を公募しています。
未承認薬の広告は薬事法で禁じられていますが、厚生省は「商品名を出さなければ、治験の参加者を広告してよい」と規制を緩和しています。その流れに先の二社は乗ったという格好です。
この広告で、どれだけ治験を受ける人が増えるかは分かりません。日本ロシュのページを見てみますと、対象として「16歳以上のインフルエンザ患者(38度以上の発熱)で、症状が現われてから36時間以内に参加可能な方。」となっています。この条件で、どれくらいの参加者が集まるか、難しいところがあるかもしれません。
しかしながら、治験参加者の公募によりすみやかに治験データが集まり、病気で悩む患者さんのために良質な新薬がスムーズに世の中に出てくるといいと思います。(※ この二つの治験に関する情報は、それぞれのリンクページに連絡先が書かれてありますので、各々の製薬会社にお問い合わせ下さい。私には分かりませんから・・・) (2000/01/29)
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制作・著作:
佐藤賛治 (薬のご質問にはお答えできません)(http://d-inf.org/drug/)