
他では聞けないくすりのはなし
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変な病気と思ったら薬の副作用だった!
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それは、月曜日の朝に行っている内科の院長回診が始まる前の話です(薬剤師として、私も随行させてもらっています)。新入院の患者さんを担当医が紹介するのですが、夜中に当直をしておられた先生から、信じられない話を聞かされました。
その日の昼に牛どんを食べて、歯につまったので、楊子でつついてその時は特に出血はなかったけれど、その後、午後3時頃に口の中、特に舌が腫れだし痛みも出てきて、息苦しくなってきたために、夜間救急医療センターで処置をしてうちの病院に運ばれてきた患者さんがいるということです。なんでも、急に舌が腫れてきて、喉を塞いで呼吸ができなくなったというのです。
その話を聞いた時の印象は、「変な話だなあ、口の中いっぱいに舌が腫れてしまうなんて変な病気」くらいにしか思わなかったのです。
その後、主治医の先生がいろいろ調べた結果、ACE阻害薬という分類に属する血圧の薬が疑わしいということになったのです。
添付文書(薬の説明書)を見てみると、「重大な副作用」のところに「血管浮腫:まれに呼吸困難を伴う顔面、舌、声門、咽頭の腫脹を症状とする血管浮腫があらわれることがある」ということが書かれてありました。
いかんですね、こんなことを知らないとは。この時はさすがに、「ああ、失敗。なんで、投与されている薬のことを考えなかったのだろう」と思いました。それは、その薬の重篤な副作用を知らなかったと言うことと、何よりも失敗は、投与されている薬を疑おうともしなかったと言う点です。
幸いなことにその患者さんは、順調に回復されて、1週間程度で退院をされました。
早速、その薬を製造している製薬会社のMR(Medical Representative;医薬情報担当者)さんを呼んで、こんなことがあったと報告し(きっとその情報は製薬会社から厚生省に報告されていると思います)、また、病院の対応としても厚生省に報告しました。
患者に何かあるとそれが全て薬の副作用じゃないかと考えてしまうのは薬剤師の悪い癖ですが、その時は全然そんなことを考えもしませんでした。反省しています。いや〜、失敗、失敗・・・とは笑っていられない出来事でした(^_^;)。
(1999/02/12)
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制作・著作:
佐藤賛治 (薬のご質問にはお答えできません)(http://d-inf.org/drug/)