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他では聞けないくすりのはなし

コレステロールの薬で筋肉が溶ける

 コレステロールを下げる薬のなかで、HMG−CoA還元酵素阻害剤という部類に属するものは、成分名が○○スタチンとついているために、スタチン系と言われています。そのスタチン系のまれな副作用として横紋筋融解症という副作用があることが知られています。

 横紋筋融解症は筋肉がとけてしまうという怖い副作用で、具体的には手足の筋肉の痛み、脱力、赤褐色の尿がでるなどの症状がでます。

 現在、日本国内で販売されているスタチン系の薬は、これだけです。

 セリバスタチンは、他のスタチン系の薬よりもこの横紋筋融解症が起こりやすいことが指摘されており、顕著に死亡例が多いために販売中止となったことは、バイコール〜日本だけ回収しなくていいの?に既に書いています。セリバスタチンの騒ぎの中で個人的に思っていたことは、セリバスタチンだけでなく、他のスタチン系の薬も横紋筋融解症が起こることは分かっていますので、本当に使用していて大丈夫なんだろうかということです。

 そんな心配の中、9月14日に厚生労働省はHMG−CoA還元酵素阻害剤の安全対策についての審議結果を公表しています。

 厚生労働省:HMG−CoA還元酵素阻害剤に関する安全性について http://www.mhlw.go.jp/houdou/0109/h0914-2.html

 厚生労働省から製薬会社に出された指示の中に「患者向けの説明文書を作成し、医療機関に配布する」という指導があります。横紋筋融解症の副作用がでた場合、すぐに受診すれば大事にならないと言われています。そのためにスタチン系の薬を飲んでいる患者さんにはその副作用のことを知ってもらう必要があります。製薬会社が患者さん向けに作成した文章をここでご紹介します。

(メバロチン、リポバス、ローコール、リピトール)を服用される患者様へ

 (メバロチン、リポバス、ローコール、リピトール)は、血液中のコレステロールを減らすおくすりです。
 このおくすりは、筋肉の副作用としてごくまれに「横紋筋融解症」が起こることが知られています。
次のような症状がみられましたら横紋筋融解症の可能性がありますので直ちに服用をやめて、すぐに主治医の先生または薬剤師の先生にご相談下さい。

○筋肉が痛い ○手足の力がはいらない
○尿の色が濃い(赤褐色になる)

 副作用はどんなおくすりにもありますが、早期に発見し適切な処置をおこなえば大事に至ることはほとんどありません。
 また、他にもおくすりを服用して体調がおかしいと感じたら、先生にご相談下さい。

「横紋筋融解症」とは:
 筋肉が障害され、筋肉痛や脱力などの症状があらわれ、筋の成分(ミオグロビン)が血液中に流れ出る病気です。赤褐色の尿が見られることがあり、放っておくと腎不全(腎臓の機能が低下し尿が出にくくなる)になることもあります。

(2001/10/13)

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saty@d-inf.org

制作・著作:佐藤賛治 (薬のご質問にはお答えできません

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