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他では聞けないくすりのはなし

13歳のハローワーク〜薬剤師編

 村上龍さんが書いた「13歳のハローワーク」という本が今売れているみたいです(お値段は若干高く、2600円+税)。どんな本かというと、世の中のいろいろな職業を紹介していて、ちょっとした百科事典のような感じです。ちょうど13歳という年齢が大人の入り口だそうです。我が家も上の娘が11歳となり、娘にも読ませたいのと、自分でも読んでみたいということで妻が買ってきました。大人が読んでも面白いです。
 この本の印象的な言葉としては、「いい学校を出て、いい会社に入れば安心という時代は終わりました。好きで好きでしょうがないことを職業として考えてみませんか?」と帯に書かれています。
 この本を見ると、実に多様な職業があるもんだと思います。とりあえず気になるのは「薬剤師」の項にどうやって書いてあるかということです。抜き出してみます。
 薬局や病院に勤め、医師の処方箋に従って薬を調剤する。ほかに、血液センター、製薬会社や大学、バイオビジネスの研究所などで働く薬剤師もいる。また、国や都道府県の職員として、産業廃棄物処理施設などの事業の許認可や土壌・水質検査、薬品検査、有害・有毒物質の検査などを行う人もいる。薬剤師になるには、4年生の薬学系大学や大学の薬学部を卒業し、国家試験を受ける。ただし、将来的には、薬剤師も医師と同じように大学は6年制になる。そして、やがては現状よりもさらに医師が診断・治療し、薬剤師が薬を調剤するという医薬分業が進むことが予想される。大規模なチェーン店の薬局が増えたこともあって、今でも薬剤師は不足しているし、コンビニに薬が置かれるような時代になると、さらに需要は増える。ただ、これからその重要度が増すにしたがって、医療・薬品の情報開示という社会的な圧力もあり、バイオなどを含む新しい薬剤の知識や、医師との連携など、薬剤師の能力と知識が今まで以上に問われることになる。
 結構いいところ突いているなあと思います。すべての職業を事細かに取材されたんでしょうね。調剤だけが仕事ではなく、行政の仕事をしている人もいる。将来、薬学部が6年制になることやコンビニに薬を置く問題など、比較的最近の話題にまで触れています。
 ただ病院薬剤師は医師が書いた処方箋を調剤するだけの仕事をしているわけではないというところをちょっと言及してほしかったというのが、病院薬剤師としての私の個人的な意見です。
13歳のハローワーク
 実際にこのサイトを見て、小中学生からメールをもらうことがあります。将来、薬剤師になりたいのだけれど、実際何をやっているのか、どうしたらなれるのかというご質問をされます。どうやら薬剤師という職業は結構人気のようです。
 以前、中学生の方から将来なりたい職業のアンケートということでメールで聞かれたことがあります。私が回答したものを掲載します。
Q1 薬剤師の仕事内容を教えてください
A1 薬剤師といっても、私のように病院に勤めるものもいますし、製薬会社に勤めるものもあります。
町中で、薬局に勤められている方もいます。
厚生省や県や市の機関などで、薬事行政に携わっているものもいます。
というように、薬剤師の仕事はいろいろあります。
病院薬剤師について書きます。
みなさんは病院薬剤師は、どんなイメージがありますか?
従来は、ただ単に処方箋に基づいて調剤だけしていればいいと言う時代でしたが、これからは、どんどんと患者さんに薬の説明をして、適正な薬が使われているか、副作用が出ていないかをチェックしていくということがメインになっていくと思います。
世の中の流れとして、外来の患者さんの処方箋は町中の調剤薬局に出して、病院薬剤師は入院患者さんに対して、薬の説明をしたり、副作用が出ていないかチェックしたりしています。
医師の薬物治療の助言などもあります。
あとは、薬の血中濃度(薬がどれだけ血液中に入っているか測定することです)を測定して、その結果により薬の投与量の増減を医師に提案したり、市販されていない剤形のものを製剤したりなどさまざまな仕事があります。
もっと薬剤師の仕事は多岐に渡っていて、とても書ききれません。
最近は、町中の調剤薬局で働く薬剤師が多くなってきています。
Q2 どうして薬剤師を選んだのですか
A2 たまたまですね。
大学が薬科大学しか受からなかったもので・・・(^_^;)。
でも、医療の世界には以前から興味はありました。
Q3 仕事で一番苦労すること、一番良かったことは何ですか
A3 苦労はいろいろあるのですが・・・。
一番いいと思うことは、患者さんに何かしてあげて「ありがとう」と言われることが何よりもうれしいですし、いいことをしているなあと実感します。
Q4 「薬剤師」に向いてる人はどんな人ですか
A4 とにかく体力勝負なところがあるので、健康な人がいいでしょうね。
それと頭がくるくる回転して、機転のきく人がのぞまれます。
患者さんに薬の説明をしたり、医師や看護師等とも話をしなければなりませんので、未知の人とでもコミュニケーションが十分にとれる人でなければなりません。
あとは明るい人がいいでしょう。
 最近は小学校でもインターネットの授業があるそうで(実は上に出てきた小学5年生の娘が授業中こっそりこのサイトを覗いてみたと言っていました)、もしくは自宅にも当然インターネット環境がある時代となっています。もしかして、中学生あたりの方がこれを見て、なんかの参考になれば嬉しいと思います。

(2004/02/01)

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